第22章 配線器具:スイッチ
試験で最も問われる配線器具。3路・4路スイッチ、確認表示灯と位置表示灯の違いが必修です。
1. スイッチの基本
スイッチ(点滅器)は電灯などをON/OFFする器具。
・単極スイッチ:1か所でON/OFF(一番基本)。記号は●
・3路スイッチ:2か所から点滅。階段の上下など。端子は『0・1・3』の3つで、0が共通。0が1か3へパタンと切り替わる(記号●3)
・4路スイッチ:端子は4つ。3路2個の『間』に入れて、3か所以上から点滅できるようにする(記号●4)
配線は『両端が3路、真ん中に4路』。電源は3路Aの0端子へ、ランプは3路Bの0端子へ。場所を増やすほど4路を足していきます。
2. 確認表示灯と位置表示灯(最重要)
ランプ付きスイッチには2タイプあり、点灯のタイミングが逆です。
・確認表示灯(パイロットランプ):
負荷と『同時』に点灯。今ONになっていることを知らせる(換気扇の運転確認など)
・位置表示灯(ホタルスイッチ):
負荷が『OFFのとき』点灯。暗闇でもスイッチの位置がわかる
『確認=動作中に光る、ホタル=消えてる時光る』。逆を問う引っかけが頻出です。
3. その他のスイッチ
・自動点滅器:周囲が暗くなると自動でON(屋外灯など)
・タイムスイッチ:設定時刻でON/OFF
・調光器:明るさを変えられる
・リモコンスイッチ:離れた場所から操作
そして大原則——
『スイッチ(点滅器)は必ず電圧側(非接地側)に取り付ける』。接地側に付けると、スイッチOFFでも器具に電圧が残り危険だからです。
4. スイッチの“接点”いろいろ ― 単極・両切
スイッチは『何本の電線を切るか』でも分かれます。
・単極(片切)スイッチ:電線1本を入切。100Vの照明など、いちばん基本
・両切(2極)スイッチ:2本を同時に入切。200Vのエアコンなどは両切で両方の線を切る
・3路・4路:前のセクションのとおり、複数の場所から入切
『200Vの機器は両切スイッチ』。片切で200Vを切ると片方の線に電圧が残り危険——理由とセットで覚えると忘れません。
5. 自動・人感・リモコン ― 記号と鑑別の土台
『その他のスイッチ』は、記号と見た目を写真で問われます(鑑別の土台)。
・自動点滅器(記号A):周りが暗くなると自動でON。屋外灯
・タイムスイッチ(TS):設定した時刻でON/OFF
・遅延スイッチ:切ってもしばらく点灯。トイレ・玄関の消し忘れ対策
・熱線式自動スイッチ:人を感知して点灯(人感センサ)。写真のように下部の白い半円ドームが赤外線センサ
・リモコンスイッチ:リモコンリレーとトランスを組み、多数の照明を一括操作(ホテルなど)
見分けの軸は『何で入切するか』——明るさ=自動点滅器/時刻=タイムスイッチ/人=熱線式。これで記号も写真も迷いません。
6. 鑑別ピックアップ:スイッチの種類と図記号
配線図問題で頻出の『スイッチ+下に接点図』パターン。4種の特殊スイッチの図記号と機能を覚えます。
・イ=位置表示灯(ほたる)内蔵スイッチ(●H):OFF時に光って暗闇で位置が分かる。Hは Hotaru の H。この配線図では使われていない=この問題の正解
・ロ=遅延スイッチ(●D):OFFしてもしばらく点灯。玄関の消し忘れ防止に。Dは Delay の D
・ハ=3路スイッチ(●3):2か所から点滅。階段の上下用。接点図は『0-1』『0-3』の3端子切替
・ニ=確認表示灯(パイロット)内蔵スイッチ(●L):ONと同時点灯(動作中であることを表示)。換気扇など。Lは Lamp の L
『H=ほたる(OFF時光る)/D=遅延/3=3路/L=パイロット(ON時光る)』。図記号の添え字で種類を即座に判別します。
7. 鑑別ピックアップ:図記号から実物を選ぶ
配線図の図記号からスイッチ実物を選ぶ問題。記号と接点図と実物を3点セットで結びつけます。
・イ=3路スイッチ:『●3』の記号。接点図に『0-1』『0-3』の切替
・ロ=位置表示灯(ほたる)内蔵スイッチ:『●H』の記号。消灯時に光って暗闇で位置が分かる。接点図に小ランプ記号
・ハ=単極(片切)スイッチ:『●』の記号。100V照明など基本中の基本。接点図は『○─○』
・ニ=確認表示灯(パイロットランプ)内蔵スイッチ:『●L』の記号。負荷ONと同時に点灯(動作中であることを知らせる)。Lは Pilot Lamp の L=この問題の正解
『●=単極/●3=3路/●H=ほたる(OFF時光)/●L=パイロット(ON時光)』。ほたるとパイロットの『どっちで光るか』が頻出の引っかけ。
8. 現場のひとこと
スイッチは、利用者がいちばん触れる部品。だから“親切設計”が現場の腕の見せどころです。
・階段や長い廊下 → 3路スイッチで両端から入切
・トイレ・廊下の入口 → ほたるスイッチ(消灯時に光って場所が分かる)
・換気扇の切り忘れ防止 → パイロット(動作中に光る)
そして絶対の鉄則『点滅器は電圧側』。接地側に付けると、スイッチを切っても器具に電圧が残り、ランプ交換時に感電します。これは試験のためではなく“人を守るため”の決まり。
確認灯とほたるの『動作中/消灯時どっちで光る』は現場の使い分けそのもの。引っかけ対策も、用途で覚えれば迷いません。
POINT
9. ここだけは覚える
・3路スイッチ=2か所点滅(階段、2個セット)
・4路スイッチ=3か所以上点滅(3路の間に入れる)
・確認表示灯=負荷と同時点灯
・位置表示灯(ホタル)=負荷OFF時に点灯
・スイッチは必ず電圧側(非接地側)に付ける
次は確認問題です。