第37章 試験用計器の使い方
テスタ・クランプ・検電器など。計器のつなぎ方(電圧計は並列・電流計は直列)が頻出です。
1. 主な計器と用途
・回路計(テスタ):電圧・抵抗・導通
・クランプメータ:回路を切らずに電流を測定。3線一括で挟めば漏えい電流も測れる
・検電器:充電(電気が来ているか)の確認
第25章の測定器の知識が、ここでは『検査でどう使うか』として問われます。
2. 計器のつなぎ方(最重要)
・電圧計:回路に『並列』に接続
・電流計:回路に『直列』に接続
そして測定範囲を広げる部品:
・倍率器:電圧計に『直列』に抵抗を入れて測れる電圧を大きくする
・分流器:電流計に『並列』に抵抗を入れて測れる電流を大きくする
『電圧計は並列・電流計は直列』。倍率器・分流器はその逆向きと覚えます。
3. 計器の動作原理
計器は内部のしくみで使える電流が違います。
・可動コイル形:直流用
・可動鉄片形:交流用
・誘導形:電力量計(交流)
『可動コイル=直流、可動鉄片=交流』が頻出。電力量計(Wh)は誘導形、とセットで押さえます。
4. ここでつまずく
計器のつなぎ方は“逆”を覚えると一発です。
・電圧計 → 負荷に『並列』
・電流計 → 回路に『直列』
理由:電圧は2点間にかかるものだからまたいで(並列)測る。電流は流れを通して測るから割り込ませる(直列)。
測定範囲を広げる抵抗は、計器とちょうど逆向き:
・倍率器 → 電圧計に『直列』
・分流器 → 電流計に『並列』
『計器本体の逆向きに付けるのが倍率器・分流器』。動作原理も定番——『可動コイル=直流/可動鉄片=交流/誘導形=電力量計』を三点セットで暗記すれば失点しません。
5. 検電器・検相器の使い方
電圧計・電流計とは別に、現場で頻繁に使う“確認用”の計器も問われます。
・検電器:充電(電気が来ているか)を音や光で確認する道具。活線作業の前、電線に触れる前に必ず使う安全器具です。
・検相器:三相交流のR・S・T相が正しい順序(相回転)になっているかを確認。三相モータの回転方向は相順で決まるため、結線後に確認します。
ひっかけ注意:
・検電器は『電圧の大きさ』までは測れない(あるかないかだけ)
・検相器は『電流』ではなく『相順』を見る計器
測定器全体をまとめると:
メガー=絶縁/アーステスタ=接地/テスタ=電圧・抵抗・導通/クランプ=電流(回路を切らない)/検電器=充電有無/検相器=相順。役割を一行ずつ分けて記憶すると、どの問題でも迷わなくなります。
6. 現場のひとこと
計器のつなぎ方を間違えると、現場では“計器を一瞬で壊す”事故になります。
電流計を並列につないでしまうと、ほぼ短絡状態になって大電流が流れ、計器が即死。逆に電圧計を直列に入れると、ほとんど電流が流れず正しく測れません。『電圧計は並列・電流計は直列』は、高価な計器と自分の安全を守るための基本動作。
現場ではクランプメータ(線を挟むだけ)をよく使いますが、テスタや計器を回路に入れて測る場面では、つなぎ方の理屈が身に染みていないと危険。試験のこの一点は、そのまま実務の安全ルールです。
POINT
7. ここだけは覚える
・電圧計=並列/電流計=直列
・倍率器=電圧計に直列/分流器=電流計に並列
・クランプメータ=回路を切らず電流・漏えい電流
・可動コイル形=直流/可動鉄片形=交流
次は確認問題です。