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教科書

第38章 開閉器の施設と竣工確認

開閉器・過電流遮断器の施設と、極性など竣工時の最終確認事項。第5部の総仕上げです。

1. 開閉器・過電流遮断器の施設

電気使用場所には、回路を入り切りする開閉器と、過電流から守る過電流遮断器を適切な位置に施設します。

原則として各極に設けますが、接地側電線には設けない(中性線断線と同じ考え方・第11章)など、安全のための決まりがあります。

2. 極性の確認

竣工時には『極性』を必ず確認します。

・接地側(白)と非接地側(黒)が正しくつながっているか
コンセントの接地側(W・長い穴)に白線が来ているか
点滅器が電圧側(非接地側)にあるか

極性が逆だと、スイッチOFFでも器具に電圧が残るなど危険。分野共通の重要原則です。

3. 漏電遮断器の動作確認

漏電遮断器には『テストボタン』があり、押すと擬似的に漏電状態を作って正しく動作するか確認できます。

竣工時にテストボタンで動作を確認するのも大事なチェック項目。設置しただけでなく『ちゃんと働くか』まで確かめます。

4. 開閉器・過電流遮断器・漏電遮断器の役割分担

似た見た目の機器でも、役割は明確に分かれます。過去問では『どの機器がどの役割か』が混同を狙って出されます。

開閉器:手動で電気を入り切りする。ON/OFFのスイッチの大きいもの。
過電流遮断器(ヒューズ/配線用遮断器・ブレーカー):異常な大電流(過負荷・短絡)から自動で回路を切る。
漏電遮断器:漏電を検出して自動で回路を切る。感電や火災を未然に防ぐ。

『手動の入り切り=開閉器』『過電流から守る=過電流遮断器』『漏電から守る=漏電遮断器』。役割を3行で分けて覚えると組合せ問題で迷いません。

なお、住宅の分電盤に並ぶ『安全ブレーカー』は配線用遮断器(過電流遮断器の一種)。主幹についている『漏電ブレーカー』が漏電遮断器。分電盤の中で役割が違う機器が並んでいる、と整理します。

5. 施設場所のルール(条文系)

開閉器・遮断器は『どこに付けるか』も法令で決まっています。過去問では条文系の選択肢として頻出。

容易に開閉できる位置に設ける(緊急時にすぐ切れる)
点検しやすい場所に設ける(定期点検・故障対応のため)
屋外の電気使用場所には防雨形を使う

『開閉できる』『点検できる』の2つは合言葉。ブレーカーが床下や天井裏に隠れていると、緊急時に切れない=危険。だから見えて手が届く場所が原則です。

一方で、接地側電線(中性線)には設けないという大事なルール(第1節)も忘れずに。『容易・点検・接地側に付けない』の3点が条文の柱です。

6. 現場のひとこと

ここは『付けて終わりではなく、効くか確かめる』という現場思想の章です。

・極性の確認:コンセントの接地側(W・長い穴)に白線、点滅器は電圧側。逆だとスイッチを切っても器具に電圧が残り、ランプ交換で感電します。目に見えないので“確認”が命。
・漏電遮断器はテストボタンを押して実動作を確認。設置済み=安心ではない、押して初めて“本当に守ってくれる”と分かる。

現場のベテランほど『付いてる』で済ませず『効くか』を必ず試します。竣工確認は、その習慣を形にしたもの。

極性と漏電遮断器テストは分野をまたいで繰り返し問われます——人命に直結するから、と捉えると一発で記憶に残ります。

POINT

7. ここだけは覚える

・開閉器・過電流遮断器は適切な位置に施設
・接地側電線には遮断器・開閉器を設けない
・竣工時に極性(白=接地側)を確認
・漏電遮断器はテストボタンで動作確認

次は確認問題。第5部の総仕上げです。

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確認問題で定着させると、グッと身につきます。

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