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第43章 リングスリーブの選定

心線の太さと本数からスリーブの大きさと刻印を選ぶ。配線図問題の頻出計算です。

1. スリーブの大きさと刻印

リングスリーブには小・中・大の3種、圧着の刻印は○(極小)・小・中・大があります。

選び方は『接続する電線の断面積の合計』で決まります。合計が大きいほど大きいスリーブ・刻印になります。第26章で学んだ接続が、ここでは計算問題として出ます。

リングスリーブの選定
リングスリーブの選定

2. 断面積の換算と判定

電線の太さを断面積に換算します。
1.6mm → 2mm²
2.0mm → 3.5mm²

接続する電線すべての断面積を合計し、
8mm²以下 → 小スリーブ
8mm²超〜14mm²未満 → 中スリーブ
14mm²以上 → 大スリーブ

まず本数×換算値を足し算、次に表で大きさを判定、の2ステップ。

3. 最頻出の引っかけ

一番狙われるのが——

==『1.6mm × 2本だけ』のとき
→ スリーブは『小』だが、刻印は『○(極小)』==

スリーブの大きさと刻印が一致しない唯一のパターン。『1.6mm2本=小スリーブ・刻印○』は丸暗記しておくと確実に1点取れます。

4. 過去問頻出パターン3つ

実際の過去問では、本数の組合せが3つのパターンに集約されます。これだけ覚えれば、ほぼ全パターンに対応できます。

1.6mm × 2本
 → 小スリーブ・刻印『○』(極小)
 【最頻出】唯一の例外パターン。丸暗記必須。

1.6mm × 3〜4本/1.6mm 1本 + 2.0mm 1本
 → 小スリーブ・刻印『小』
 断面積合計が4mm²〜5.5mm²の範囲。

2.0mm × 2本/1.6mm × 5〜6本/1.6mm × 2本 + 2.0mm × 1〜2本
 → 中スリーブ・刻印『中』
 断面積合計が7mm²〜10mm²の範囲。

過去問の選択肢の8割はこの3パターンの組合せ。『○』刻印が出るのは1.6mm×2本だけ、と最も特殊なケースを基準に他を覚えるのが楽です。

5. 鑑別ピックアップ:圧着結果の刻印と個数

ボックス内の接続点に応じてスリーブと刻印を選定する問題。接続点ごとに本数を数え、刻印を決めるのが定石。

問題のボックス内:
・2本接続が3箇所 → 刻印『○』3個(1.6mm×2本は刻印○)
・3本接続が1箇所 → 刻印『小』1個
・4本接続が1箇所 → 刻印『小』1個
→ 合計:小スリーブ5個、刻印は『○』3個+『小』2個

選択肢の見方(正解はイ):
イ=小5個・刻印○3個+小2個=この問題の正解
・ロ・ハ・ニ=個数や刻印の組合せが異なる

『1.6mm×2本=刻印○、それ以外(3本以上)=刻印小』。接続点ごとに刻印を計算するのが手順。

リングスリーブ圧着結果4種(令和7年度下期 問46・正解イ)
リングスリーブ圧着結果4種(令和7年度下期 問46・正解イ)

6. 鑑別ピックアップ:最少個数と中スリーブ

ボックス内に4本以上の接続点がある場合、中スリーブが必要になります。

問題のボックス内:
・2本接続が1箇所 → 小スリーブ+刻印○
・4本接続が1箇所 → 小スリーブ+刻印小
・5本接続が1箇所 → 中スリーブ+刻印中
→ 合計:小スリーブ2個(刻印○1個+小1個)+中スリーブ1個

選択肢の見方(正解はニ):
ニ=小2個(刻印○1個+小1個)+中1個=この問題の正解

『接続本数の合計>4本以上=中スリーブ』1.6mm×2本のみ=刻印○の例外を忘れずに。

リングスリーブの最少個数4種(令和7年度下期 問47・正解ニ)
リングスリーブの最少個数4種(令和7年度下期 問47・正解ニ)

7. 鑑別ピックアップ:スリーブ単体の大きさ判別

スリーブ単体の写真から大きさ(小・中・大)を見分ける問題。サイズの違いは目で見ても分かります。

イ=小 6個:一番細く短いスリーブ
ロ=中 3個:小より一回り太い・長い
ハ=大 3個:3種類で最も太く長い
・ニ=小 3個(個数違い):イと同じ大きさ

『小はずんぐり、中は中くらい、大は明らかに大きい』。サイズ感は実物に触れて体感するのが一番です。

リングスリーブ単体4種(令和6年度下期 問42)
リングスリーブ単体4種(令和6年度下期 問42)

8. 鑑別ピックアップ:単体スリーブ別パターン

別年度のスリーブ単体鑑別。単独大きさ問題と組合せ問題が混在します。

イ=大 3個:最も大きいスリーブ
ロ=中 3個:中サイズ
ハ=小 3個:最も小さいスリーブ
ニ=大2個+中1個(組合せ)合計断面積から複数サイズを使うパターン

問題文の『接続する電線の太さと本数』を断面積換算して合計、それから表で判定します。接続箇所が複数あれば、それぞれ別判定。

リングスリーブ単体4種(令和6年度上期 問48)
リングスリーブ単体4種(令和6年度上期 問48)

9. 現場のひとこと

リングスリーブの選定と圧着は、筆記でも技能でも“落とせない定番得点”です。

考え方は2ステップで固定:
① 接続する電線の断面積を合計する(本数×換算値)
② 表で小・中・大を判定

そして最頻出の引っかけ『1.6mm×2本 → スリーブは小、刻印は○(極小)』。大きさと刻印が唯一ズレるパターンなので、ここは理屈抜きで丸暗記が得策。

現場では、刻印を見れば“正しく圧着したか”が一発で分かります。技能試験でも刻印違いは欠陥。黄色柄の専用圧着工具(第25章)とセットで、『正しいサイズ・正しい刻印』が接続品質の証。毎年出るのは、それだけ施工の要だからです。

POINT

10. ここだけは覚える

・換算:1.6mm=2mm²、2.0mm=3.5mm²
・合計8mm²以下=小、〜14mm²未満=中、14mm²以上=大
・1.6mm×2本=小スリーブ・刻印『○』(最頻出)
・1.6mm×3〜4本/混合(1.6+2.0)=刻印『小』
・2.0mm×2本/1.6mm×5本以上=刻印『中』

次は確認問題です。

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確認問題で定着させると、グッと身につきます。

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