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教科書

第44章 差込形コネクタの選定

差し込むだけの接続器。必要な極数は『つなぐ電線の本数』で決まる、シンプルな単元です。

1. 差込形コネクタとは

電線を穴に差し込むだけで接続できる器具(第26章)。圧着工具がいらず、屋内のボックス内で使います。

リングスリーブと並んで、配線図問題で『各接続箇所に何極のコネクタが何個必要か』を問われます。

2. 極数の決め方(シンプル)

差込形コネクタの必要極数は——

接続する電線の本数 = 必要な極数

・2本つなぐ → 2極
・3本つなぐ → 3極
・4本つなぐ → 4極

リングスリーブのような断面積計算は不要。『本数=極数』とそのまま考えればOK。ここはむしろ得点しやすい単元です。

3. リングスリーブとの使い分け

問題では『この箇所はリングスリーブ、この箇所は差込形コネクタ』と指定され、それぞれの必要数を答えさせます。

リングスリーブ:断面積合計で小中大+刻印
差込形コネクタ:本数=極数

複線図を描いて各接続箇所の本数を数えれば、両方とも数えるだけで解けます。

4. ここでつまずく:極数を数える落とし穴

本数=極数のシンプルなルールでも、次の3つで落とすことがあります。

同じボックス内に複数の接続点がある場合
 別々の接続点はそれぞれ独立にコネクタが必要。『1ボックス=1コネクタ』と早合点しない。

4本以上の同時接続
 4極・5極のコネクタを使う。差込形コネクタは『2極/3極/4極/5極』があり、極数を超える接続には対応できない。

配線図に複数のジョイントボックスがある
 ボックスごとに必要なコネクタを集計する。1つの図に4個以上必要なケースもある

数え方のコツ:複線図を描いたら、ボックス内の接続点ごとに『何本が集まるか』を印を付けて1箇所ずつ確認。本数の数え漏れがそのまま極数の誤りになります。

5. リングスリーブとコネクタの混在パターン

過去問では『この箇所はスリーブ、この箇所はコネクタ』と配線図に明示されます。それぞれ別の数え方で集計します。

リングスリーブの必要数と刻印
 → 各接続点の電線断面積を計算して判定

差込形コネクタの必要数と極数
 → 各接続点の電線本数をそのまま極数に

・両者の'個数'は別々に集計
 例:『小スリーブ2個・刻印○1個・刻印小1個/3極コネクタ1個・4極コネクタ1個』のような答え方

写真の見方(差込形コネクタは色で極数が分かる):
赤=2極/3極(小型)
水色=4極
緑=5極

解き順は固定:
①配線図全体を複線図に変換
②ボックスごとに接続点を確認
③スリーブ箇所→断面積計算/コネクタ箇所→本数集計
④それぞれ集計して個数を答える

『計算が要るのはスリーブだけ、コネクタは数えるだけ』を意識すれば、混乱しません。

差込形コネクタの組合せ4種(令和7年度下期 問41)
差込形コネクタの組合せ4種(令和7年度下期 問41)

6. 鑑別ピックアップ:別パターンの組合せ

別年度の差込形コネクタ鑑別パターン。色と個数の組合せを読み取ります。

赤いコネクタ=小型(2極・3極):細い線を少数本接続
水色のコネクタ=中型(4極):中程度の本数
緑のコネクタ=大型(5極):多数本を1箇所で接続

複線図でボックス内の各接続点の本数を数え、本数=極数の色を持つコネクタを集計。選択肢の組合せが当てはまるものを選びます。

差込形コネクタの組合せ4種(令和6年度下期 問43)
差込形コネクタの組合せ4種(令和6年度下期 問43)

7. 鑑別ピックアップ:本数別の個数集計

配線図のボックス内に必要な差込形コネクタの種類と最少個数を選ぶ問題。

イ=赤のみ3個:すべて少本数の接続
ロ=赤1個+水色2個:中型コネクタが多数
ハ=赤2個+水色1個:少数本+中型1箇所
ニ=赤2個+緑1個:5極接続が1箇所

解き方は『複線図→各接続点の本数を数える→本数別に集計』。1箇所2本→赤、3本→赤、4本→水色、5本→緑、と本数で色を確定すれば、組合せが選べます。

差込形コネクタの最少個数4種(令和6年度上期 問41)
差込形コネクタの最少個数4種(令和6年度上期 問41)

8. 現場のひとこと

差込形コネクタは“いちばん点を取りやすい単元”。『つなぐ本数=極数』、それだけ。リングスリーブのような断面積計算も刻印も不要。落ち着けば確実に1点です。

現場でも差込形コネクタは大活躍。工具いらずで速く、やり直しもしやすい。ただし“差し込み不足”が緩み・発熱の原因なので、ストリップゲージ(被覆をむく長さの目安)どおりにしっかり奥まで差すのが鉄則。

問題では『ここはスリーブ、ここはコネクタ』と指定されます。複線図で各箇所の本数を数え、スリーブは断面積、コネクタは本数=極数、と振り分けるだけ。ここでも結局“複線図が描けること”が土台です。

POINT

9. ここだけは覚える

・差込形コネクタ=差し込むだけ・ボックス内
・必要極数=つなぐ電線の本数(2本→2極…)
・2/3/4/5極の4種類がある
・断面積計算は不要(リングスリーブとの違い)
・混在問題はボックスごとに集計
・複線図で本数を数えれば解ける

次は確認問題です。

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確認問題で定着させると、グッと身につきます。

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