第51章 技能試験の概要
学科に受かったら次は技能試験。候補問題13問が事前公表され、40分で1問を作ります。全体像を掴みます。
1. 技能試験とは
技能試験は、学科試験合格者(または免除者)だけが受けられる実技試験です。
支給された材料を使って、配線図どおりの作品を時間内に完成させます。知識だけでなく『手を動かして作れるか』が問われる、合格への最後の関門です。
2. 出題形式と時間
・候補問題13問が前年度に事前公表される
・本番ではその中から1問が出題される
・試験時間は40分
・支給材料は1セットのみ(予備支給なし)
・工具は受験者が持参(電動工具は不可)
13問が事前にわかっているので、全部練習しておけば必ず対応できる、というのが技能試験の特徴です。
3. 評価のしかた
電線接続・配線・器具取付け・接地・ケーブル取付けなど複数の観点で評価されます。
採点方式はシンプルで——
『欠陥が1つでもあれば不合格』(欠陥ゼロで合格)
以前あった「重大欠陥/軽微欠陥」の区分は廃止され、現在は欠陥が1つでもアウト。丁寧さと正確さがそのまま合否に直結します。
4. ここでつまずく:40分の時間配分
40分というのは『慣れていれば余裕、初見だと足りない』絶妙な時間設定。時間配分の目安を体に入れておくと焦りません。
①複線図を描く:5分
(事前に13問とも描く練習をすれば3分以内)
②ケーブル切断・寸法取り:5〜7分
(支給寸法から作業寸法に切り直し)
③被覆むき・輪づくり:8〜10分
④器具結線・接続:12〜15分
(リングスリーブ圧着・コネクタ接続)
⑤見直し・修正:3〜5分(最重要)
『最後の見直し5分』を絶対に確保すること。刻印違いや色違いを最後に1つでも見つけられれば、それだけで合格に届きます。
練習段階ではスマホでタイマー40分セットして本番感覚を養うのが最強。時間内に終わらないうちは、まだ手が覚えていません。
5. 持ち物リスト(工具・受験票)
技能試験は工具持参が原則。忘れたら受験できない可能性もあるため、前夜にチェック。
【必須工具】
・ペンチ(圧着工具と兼用しない普通のもの)
・ドライバー(プラス/マイナス)
・電工ナイフ(被覆むき)
・スケール(金尺・直尺、寸法測定用)
・リングスリーブ用圧着工具(柄が黄色の専用品)
・ウォーターポンププライヤー
【受験時必須】
・受験票・写真票
・筆記用具(HBの鉛筆・消しゴム)
・時計(タイマー機能のないアナログ時計推奨)
【あると安心】
・VVFストリッパー(被覆を一気にむける時短工具・推奨)
・使い慣れた工具スタンド/トレイ
電動工具は使用不可。スマホやスマートウォッチも禁止です。
6. 現場のひとこと
技能試験は『落とす試験』ではなく『現場で安全に作れる人か』を見る試験です。
最大の特徴は2つ。
・候補問題13問が事前公表 → 全部練習すれば必ず対応できる(“知らない問題”は出ない)
・採点は『欠陥が1つでもあれば不合格』、欠陥ゼロで合格(重大/軽微の区分は廃止)
つまり“難しさ”より“正確さと丁寧さ”の勝負。現場でも、雑な施工は1か所でも事故のもと。「1つの欠陥も許さない」基準は、そのまま現場の品質意識と同じです。
13問×反復で手が覚えるまでやった人が受かる。学科で積み上げた知識(複線図・接続・極性・接地)が、ここで“手の動き”に変わる総仕上げの部です。
POINT
7. ここだけは覚える
・技能試験=学科合格者の実技試験
・候補問題13問が事前公表→1問出題
・試験時間40分、材料は1セット、工具持参
・欠陥が1つでもあれば不合格(ゼロで合格)
・時間配分:複線図5分/結線15分/見直し5分は死守
・電動工具・スマホ・スマートウォッチは持込不可
次は確認問題です。