第52章 欠陥の判断基準
欠陥が1つでもあれば不合格。どんなものが欠陥になるかを知ることが、技能試験対策の核心です。
1. 欠陥ゼロが合格条件
現在の技能試験は『欠陥が1つでもあれば不合格』。以前の「重大欠陥/軽微欠陥」の区分は廃止されています。
つまり、どんな小さなミスも欠陥になればアウト。だからこそ『何が欠陥になるか』を正確に知ることが、最も効率的な対策になります。知っていれば防げるからです。
2. よくある欠陥(接続)
・リングスリーブ:圧着マーク(刻印)が不適正・誤り、規格外のスリーブ、心線の挿入不足、ダブル圧着、絶縁被覆の噛み込み、心線露出が大きすぎ
・差込形コネクタ:心線の差込み不足、先端や根元での心線露出
接続まわりは欠陥の宝庫。刻印・差込み・露出に特に注意します。
3. よくある欠陥(器具・寸法)
・器具結線:極性違反(接地側Wに白でない等)、ねじの締付け不足、被覆の噛み込み、心線露出が大きすぎ、巻き付け方向が逆
・ランプレセプタクル等:輪づくり不良(逆巻き・重ね巻き・露出過大)
・寸法:指定寸法の50%以下になっている
・ケーブル外装の傷・剥ぎ取り不足/過大、結束バンドの付け忘れ
『極性・寸法50%・輪づくり』は特に狙われる欠陥ポイントです。
4. ここでつまずく:見直し時のセルフチェック5項目
完成後の最後の5分、必ずこの順で見直します。ひとつでも見つけたら欠陥候補なので修正。
①極性チェック:接地側(W・長穴)に白線が来ているか/非接地側(黒)にスイッチが入っているか
②スリーブ刻印:1.6mm×2本だけが『○』、他は『小/中』。刻印違いは即欠陥
③心線の露出:スリーブ・コネクタからの心線露出が約2mm以内か。長すぎは欠陥
④差込みコネクタ:ストリップゲージ通りに心線が見えているか。差込み不足は欠陥
⑤寸法:指定寸法の50%以下に縮んでいないか(差込ボックスからボックスまでの距離)
『極性 → 刻印 → 心線 → 差込み → 寸法』の順で口で唱えながら指でなぞる。1周20秒で全箇所チェックできます。これで合格率がグッと上がります。
5. 現場のひとこと
“欠陥”は試験用語ですが、中身は全部『現場なら事故になる施工』です。
・刻印違い/差込み不足/心線露出→ 接触不良で発熱・火災(第6・26章)
・極性違反(接地側Wに白でない)→ スイッチを切っても電圧が残り感電(第22章)
・ねじ締付け不足/被覆の噛み込み→ 緩み・短絡のもと
・寸法50%以下/外装傷→ 設計どおりでない=品質不良
だから『欠陥1つで不合格』はやりすぎではなく、現場の安全基準そのもの。
受かる人は、作業のたびに『刻印・極性・差込み・寸法』を自分でチェックする癖がついています。この“自己点検の習慣”こそ、試験でも現場でもあなたを守る一番の武器です。
POINT
6. ここだけは覚える
・欠陥が1つでもあれば不合格(重大/軽微の区分は廃止)
・接続:刻印誤り・差込不足・心線露出・被覆噛み込み
・器具:極性違反・ねじ締付け不足・逆巻き
・寸法が指定の50%以下は欠陥
・結束バンド忘れも欠陥
・見直し5項目:極性→刻印→心線→差込→寸法
次は確認問題です。