第57章 寸法・ケーブル処理
寸法は指定の50%以上、外装・被覆の剥ぎ取り。地味だが欠陥に直結する基本作業です。
1. 寸法の50%ルール
配線図には器具間などの寸法が指定されています。
多少の誤差は許容されますが、『指定寸法の50%以下』になると欠陥です。
ケーブルを短く切りすぎると寸法不足で欠陥になり、しかも材料は予備支給なし。切る前に寸法を測る習慣が事故を防ぎます。
2. ケーブル外装・被覆の処理
結線には3つの長さが関わります。
・ケーブル外装(シース)の剥ぎ取り長さ
・絶縁被覆の剥ぎ取り長さ
・心線の長さ(器具・スリーブに合わせる)
剥ぎ取りが不足だと結線できず、過大だと心線露出で欠陥。ケーブルストリッパーを使うと安定して適切な長さに処理できます。
3. 作業の順序のコツ
・複線図で各部の寸法を確認してから切る
・器具側から逆算して必要な長さを残す
・切りすぎたら取り返しがつかない(予備支給なし)ので慎重に
『測ってから切る』『長めに残して後で調整』が鉄則。焦って切ると寸法不足の欠陥につながります。
4. ここでつまずく:寸法の取り方と剥ぎ取り長さの目安
寸法と剥ぎ取りは数字を覚えるのが最強。覚えるだけで欠陥が激減します。
【寸法の許容範囲】
・指定寸法の50%以下=欠陥
例:100mm指定 → 50mm未満で欠陥
・100mm指定 → 50mm〜150mmぐらいなら許容
・つまり ±50%以内ならOK、と覚える
【剥ぎ取り長さの目安】
・外装(シース)剥ぎ:約100mm(ボックス内に通す部分)
・絶縁被覆剥ぎ:用途で変わる
- リングスリーブ用:約20mm
- 差込形コネクタ用:約12mm(ストリップゲージ)
- 輪づくり用:約20mm(先端2mm残して曲げる)
【作業順序の鉄則】
①スケールで寸法を測る(指でなぞらず必ず尺で)
②印を付けてから切る(マジックで線を引く)
③長めに残して後で詰める(短すぎは取り返しつかない)
『測ってから切る』『長めに残す』の2原則を唱えながら作業すれば、寸法欠陥はほぼ防げます。
5. 現場のひとこと
寸法とケーブル処理は『取り返しがつかない』から怖い。技能試験は予備材料が支給されません。
押さえる核は3つ:
・寸法は指定の50%以下で欠陥(多少の誤差はOK、半分以下はアウト)
・外装/被覆の剥ぎ取りは“不足だと結線できず、過大だと心線露出で欠陥”——適切な長さが命
・鉄則は『測ってから切る』『長めに残して後で詰める』
現場でもケーブルは“切ったら戻せない”。ベテランほど採寸を確認してから刃を入れます。焦って一発で短く切る人ほど、やり直し・材料不足で時間を失う。
『慎重に測る一手間が、最短ルート』。この段取り感覚が、試験の時間内完成と現場の品質を同時に支えます。
POINT
6. ここだけは覚える
・指定寸法の50%以下は欠陥
・剥ぎ取り:外装・被覆・心線の3つの長さ
・外装100mm/被覆20mm(スリーブ・輪)/12mm(コネクタ)
・剥ぎ不足は結線不可、過大は心線露出で欠陥
・材料は予備なし。測ってから切る
次は確認問題です。