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教科書

第17章 過電流遮断器の施設

分岐点から遮断器までどれだけ離していいか。3m・8m・制限なし、という距離の条件が頻出です。

1. なぜ距離に決まりがあるの?

幹線から分岐したところには過電流遮断器を付けますが、分岐点のすぐ近くに付けられない場合もあります。

分岐点から遮断器までの電線は、その間だけ保護されない区間になります。そこで『どれだけ離していいか』にルールが定められています。

3m / 8m / 制限なし
3m / 8m / 制限なし

2. 距離の3つの条件

分岐点から分岐過電流遮断器までの距離:

原則:3m 以下
分岐電線の許容電流が、幹線の過電流遮断器定格の 35%以上 → 8m 以下
分岐電線の許容電流が、幹線の過電流遮断器定格の 55%以上 → 距離制限なし

考え方:分岐電線が太い(許容電流が大きい)ほど、その区間が多少長くても安全。だから条件を満たすほど距離がゆるくなります。

3. 覚え方

数字の語呂で押さえます。

『3m・8m・制限なし』
『35%で8m、55%で無制限』

“さんパー(35)でハチ(8)メートル、ゴーゴー(55)で無制限” のようにリズムで覚えると本番で迷いません。

細い分岐電線(条件を満たさない)は原則どおり3m以内に遮断器が必要、が基準です。

4. 現場のひとこと

なぜ『距離』にこだわるのか——現場の安全思想です。

幹線から分岐して遮断器を付けるまでの区間は、その分岐回路自身の遮断器ではまだ守られていません。もしその“無保護区間”で短絡(ショート)が起きたら、細い電線に大電流が流れて一気に焼ける。

だから『細い分岐ほど短く(3m以内に遮断器)』、『太くて丈夫な分岐なら長くてもよい(8m・無制限)』。電線の体力に応じて、危険な無保護区間の長さを許しているわけです。

改修で分岐を伸ばすときにこの距離を超えていないか——現場で実際にチェックする項目。語呂暗記の裏に“火災を出さない”理由があると知ると、数字が記憶に貼りつきます。

POINT

5. ここだけは覚える

・分岐点〜分岐遮断器の距離が問われる
・原則 3m 以下
・分岐電線の許容電流が幹線遮断器定格の35%以上→8m
・55%以上→距離制限なし
・分岐電線が太いほど距離はゆるくなる

次は確認問題です。

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確認問題で定着させると、グッと身につきます。

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