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教科書

第34章 絶縁抵抗測定

電気が漏れないかを測る検査。規定値0.1/0.2/0.4MΩは毎回出る暗記必須の数値です。

1. 絶縁抵抗とは

電線やケーブルは絶縁体で覆われ、本来は電気が外へ漏れません。その『漏れにくさ』を数値にしたのが絶縁抵抗(単位MΩ)。

絶縁抵抗が低い=電気が漏れやすい=危険。測定器は絶縁抵抗計(メガー)を使い、電源を切ってから測定します。

2. 規定値(暗記必須)

電路の使用電圧区分ごとに最低値が決まっています。

対地電圧 150V以下 → 0.1MΩ以上
300V以下で150V超 → 0.2MΩ以上
300V超 → 0.4MΩ以上

『0.1 → 0.2 → 0.4』と倍々で増える、と覚えると忘れません。住宅100Vは対地電圧150V以下なので0.1MΩ以上が基準。

絶縁抵抗の規定値
絶縁抵抗の規定値

3. 測定の注意点と代替

・測定前に電源を切る(コンセントを抜く、スイッチOFF、電子機器は外す)
・大地間だけでなく電路相互間も測定

営業中などで停電できず絶縁抵抗が測れない場合は、代わりに『漏えい電流 1mA以下』であれば良好と判定できます。この『1mA』も頻出数値です。

4. ここでつまずく

絶縁抵抗の規定値は“どの電圧でいくつか”の取り違えが定番ミスです。

・対地電圧 150V以下 → 0.1MΩ以上
・300V以下で150V超 → 0.2MΩ以上
・300V超 → 0.4MΩ以上

覚え方は『0.1 → 0.2 → 0.4 と倍々』、境界は150Vと300V。住宅100Vは対地電圧150V以下なので0.1MΩ以上、が基準と結びつけると迷いません。

もう一つの定番が代替判定。停電できないときは『漏えい電流 1mA以下なら良好』。“絶縁抵抗(MΩ)”と“漏えい電流(1mA)”をごちゃ混ぜにしないこと。MΩは大きいほど良い、漏えい電流は小さいほど良い——向きが逆、と押さえると混乱しません。

5. 測定電圧と機器を外す理由

絶縁抵抗計(メガー)は、ふだんの電圧計とは違い、測定のために500Vや1000Vの高めの直流電圧を電路にかけて、漏れにくさを測ります

この高めの電圧が、半導体を使った機器(パソコン・テレビ・LED照明・インバータ等)にそのまま掛かると、素子が壊れる原因になります。「電源を切ってから測る」が安全ルールでもあり、機器保護のルールでもある——これが理由です。

そのため現場では、測定前に必ず電子機器をコンセントから外し、電源スイッチもOFFにします。停電できないときに『1mA以下なら良好』の代替判定が用意されているのも、機器を生かしたまま安全に確認するための逃げ道です。

6. 現場のひとこと

絶縁抵抗測定(メガー)は、ビルメンの日常点検の主役です。

絶縁が落ちる=電気が本来の道から漏れる=漏電・感電・火災の入口。だから定期的にメガーで“漏れにくさ”を測り、規定値を下回っていないか監視します。

現場の鉄則は『測る前に電源を切る・電子機器は外す』。活線のまま当てたり、電子機器を付けたまま測ると、正しく測れないうえ機器を壊します。
テナントが営業中で停電できないときは、クランプで漏えい電流を測って“1mA以下なら良好”で代替する——これも現場でそのまま使う技。

数値暗記は“どこまで漏れたら危険か”の安全ライン。点検報告書に書く数字そのものです。

POINT

7. ここだけは覚える

・絶縁抵抗=電気の漏れにくさ(MΩ)。メガーで測定
・150V以下=0.1/300V以下150V超=0.2/300V超=0.4MΩ
・測定前は電源を切る
・停電できない時は漏えい電流1mA以下で判定

次は確認問題です。

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確認問題で定着させると、グッと身につきます。

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