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教科書

第41章 複線図の描き方

複線図は手順どおりに描けば必ず描けます。『接地側→電圧側→スイッチと負荷』の3手順が核心。

1. 描き方の3手順

複線図は次の順番で描けば確実です。

① 接地側(白)を電源から負荷・コンセントへつなぐ
② 電圧側(黒)を電源からスイッチ・コンセントへつなぐ
③ スイッチから対応する負荷へつなぐ

『白を負荷へ、黒をスイッチへ、スイッチから負荷へ』。この順番を崩さないのがコツです。

複線図の描き方 3手順
複線図の描き方 3手順

2. なぜこの順番なのか

白(接地側)は必ず負荷へ直接つながります(スイッチを通さない)。一方、黒(電圧側)はスイッチを通ってから負荷へ行きます(スイッチで入り切りするため)。

だから①白→負荷、②黒→スイッチ、③スイッチ→負荷、の順で描くと矛盾なく完成します。理屈で覚えると忘れません。

3. パイロットランプの結線

確認・位置表示灯(第22章)の結線も頻出。

・常時点灯:負荷に関係なく常に点く
・同時点滅:負荷(照明)と同時に点く=確認表示灯
・異時点滅:負荷と逆(OFF時に点く)=位置表示灯(ホタル)

第22章の『確認=同時、ホタル=異時』がそのまま複線図の結線に出てきます。

4. 3路スイッチ・4路スイッチの結線

3路スイッチは、2ヶ所から1つの照明をON/OFFできるスイッチ。階段の上下、リビングの両端、廊下の入口と出口など、生活動線の鉄板器具です。

複線図では、3路スイッチ1個に3本の電線がつながるのが特徴:
・1本:電源(黒)→片方の3路スイッチ
・2本:もう片方の3路スイッチ→照明
・3本:2つの3路スイッチを結ぶ『渡り線』2本

4路スイッチは、3ヶ所以上から1つの照明をON/OFFする時に3路スイッチ2個の『間』に入れます。長い廊下・大広間などで使用。

・3ヶ所点滅 → 3路2個 + 4路1個
・4ヶ所点滅 → 3路2個 + 4路2個

『3路は2個セットで2ヶ所/4路を1個ずつ足すごとに点滅箇所が1ヶ所増える』が原則。配線図問題では、3路スイッチの記号●3は必ず2個セットで描かれます。1個だけだったら誤読のサイン。

5. ここでつまずく

複線図は『見て理解』ではなく『手を動かして描けて』初めて武器になります。読むだけで分かった気になるのが最大の罠。

詰まったら、必ずこの3手順を“鉛筆で”なぞる:
① 接地側(白)を電源 → すべての負荷へ
② 電圧側(黒)を電源 → すべてのスイッチへ
③ 各スイッチ → 対応する負荷へ

順番を守れば、どんな回路でも矛盾なく完成します。『白は負荷へ直行、黒はスイッチ経由』を唱えながら描くのがコツ。

パイロットランプは第22章の知識直結:確認灯=同時点滅、ホタル=異時点滅。ここを別物として丸暗記すると混乱します。“同じ知識が複線図で再登場”と捉えると一本につながります。

6. 現場のひとこと

複線図が描ける=技能試験の合格そのものであり、現場で図面どおりに結線できる力そのものです。

実技試験では、支給される単線図を頭の中で複線図に変換し、制限時間内に欠陥ゼロでつなぎ切る必要があります。現場でも、設計図(単線図)を見て『実際に何本・どの色をどこへ』を即座に組み立てる——同じ思考です。

だから複線図は“筆記のための章”ではなく、電気工事士の中核スキル。手が勝手に3手順を動くまで反復した人が、筆記の本数・スリーブ問題も、技能試験も、現場もまとめて制します。

POINT

7. ここだけは覚える

・手順:①白→負荷 ②黒→スイッチ ③スイッチ→負荷
・白(接地側)はスイッチを通さず負荷へ直結
・黒(電圧側)はスイッチを通す
・パイロット:同時点滅=確認、異時点滅=ホタル
・3路は2個セット(渡り線2本)、4路を足すと点滅箇所+1

次は確認問題です。

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確認問題で定着させると、グッと身につきます。

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