第36章 導通試験
電線がちゃんとつながっているか、間違えてつないでいないかを確認する通電前の最終チェック。
1. 導通試験の目的
導通試験は『電気がちゃんと通る道になっているか』を確認する検査です。
主な目的は2つ:
・断線していないか(つながっているか)
・誤配線(結線間違い)がないか
竣工検査の最後(点検→絶縁→接地→導通)に、通電前に行うのが原則です。
2. 使う器具
・回路計(テスタ)の抵抗レンジ:両端が導通していれば抵抗はほぼ0Ω
・導通ブザー:つながっていれば音が鳴る
通電前に行うので、電気を流さずに『回路が正しくつながっているか』だけを確かめる、というのがポイントです。
3. なぜ通電前なのか
もし誤配線のまま通電すると、ショートや機器破損、感電の危険があります。
だから電気を流す前に、テスタやブザーで『配線が図面どおりか』を確認してから通電する。導通試験は安全のための最後の関門です。
4. ここでつまずく:「何と何が繋がるべき?」
導通試験で大切なのは、ただ『つながっているか』だけではなく、『つながっているべき所がつながり、離れているべき所が離れているか』を確認すること。具体例で見てみましょう。
・スイッチOFFの状態:そのスイッチを通る回路は導通なし(ブザーが鳴らない=0Ωにならない)
・スイッチON:その回路は導通あり(ブザーが鳴る=抵抗ほぼ0Ω)
・並列回路:どちらか1つが導通していれば導通あり
・直列回路:1箇所でも断線していたら導通なし
誤配線の例:黒線と白線が逆につながっている場合、“導通あり”の結果は出ても、回路としては間違い。テスタを使うときは、図面と見比べて『本来この線とこの線が繋がるはず』と確認しながら測るのが基本です。
5. 試験での問われ方パターン
導通試験の問題は、ほぼ4つのパターンに集約されます。過去問はこの並びで繰り返し出題されます。
①『目的は何か?』→ 断線・誤配線の確認
②『使う器具は?』→ テスタの抵抗レンジ/導通ブザー
③『いつ行うか?』→ 通電前(竣工検査の最後)
④『判定は?』→ 抵抗ほぼ0Ω/ブザーが鳴れば導通あり
ひっかけで出るパターンは3つ:
・絶縁抵抗計(メガー)と混同させる選択肢
・接地抵抗計(アーステスタ)と混同させる選択肢
・通電後に行うと書いた選択肢
測定器3点(メガー=絶縁/アーステスタ=接地/テスタ=導通)の役割を完全に分けて覚えれば、ひっかけにかからなくなります。
6. 現場のひとこと
導通試験は『通電前の最後の安全確認』。竣工検査の流れ(点検→絶縁→接地→導通)のしめくくりです。
テスタの抵抗レンジやブザーで、“つながっているべき所がつながり、離れているべき所が離れているか”を見る。つながっていれば抵抗ほぼ0Ω・ブザーが鳴る。
なぜ通電前か=誤配線のまま電気を入れたらショート・機器破損・感電。電気を“活かす”前に、図面どおりかを自分の手で確かめる——これをやる人だけが安全にブレーカーを入れられます。
地味な試験ですが、現場で一番やってはいけない『確認せず通電』を防ぐ関所。だから順序問題で必ず“最後”に置かれます。
POINT
7. ここだけは覚える
・導通試験=断線・誤配線の確認
・テスタ(抵抗レンジ)または導通ブザーを使う
・通電前に実施(検査順序の最後)
・つながっていれば抵抗ほぼ0Ω/ブザーが鳴る
次は確認問題です。