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教科書

第21章 電線管工事の材料・付属品

ボックス類や接続金具など、電線管工事を支える脇役たち。名前と用途が結びつくと得点源になります。

1. ボックス類

電線の接続や器具取付に使う箱です。

・アウトレットボックス:電線の接続や照明器具の取付に使う代表的な箱
・スイッチボックス:スイッチ・コンセント取付用
・プルボックス:多数の電線を引き入れ・分岐する大きな箱
・ジョイントボックス:電線接続部を収める

電線の接続は必ずボックスの中で行う、というのが施工の基本です。

2. 管の接続材料

カップリング:管と管をまっすぐつなぐ
コネクタ:管とボックスをつなぐ
・ブッシング:管端で電線の被覆を保護
・ロックナット:管をボックスに固定
・ノーマルベンド:管を直角に曲げる既製品
・エントランスキャップ:垂直な引込口で雨水の浸入を防ぐ

『つなぐ・曲げる・保護する』で整理すると名前と役割が結びつきます。

↓ 過去問に出てきた実物例(管接続材料4種・どれも『管と管』を接続するが対応管種が違う):
イ=PF管用カップリング(合成樹脂可とう電線管 同士の接続)
ロ=ねじなしカップリング(ねじなし金属電線管(E管) 同士の接続)
ハ=TSカップリング(硬質塩化ビニル電線管(VE管) 同士の接続)
ニ=コンビネーションカップリング(ねじなし金属管と薄鋼電線管など異種管同士の接続)

この4種はどれもカップリング(管同士接続)で、違いは対応する管の種類。配線図の指定管種に合うものを選びます。

電線管相互の接続材料4種(令和6年度上期 問42・正解ハ=TSカップリング)
電線管相互の接続材料4種(令和6年度上期 問42・正解ハ=TSカップリング)

3. 絶縁ブッシングの役割

金属管の端はそのままだと切り口が鋭く、電線を引き込むときに被覆が傷つきます。

そこで管端に『絶縁ブッシング』を付けて電線の被覆を保護します。

『金属管の端=絶縁ブッシングで電線保護』は鑑別問題(写真を見て答える)で頻出です。

4. 固定金具と、ねじなし管の付属品

接続金具のほかに『固定する/ねじなし管用』の部材も出ます。

サドル:管を造営材(壁・天井)に固定する金具。2か所で留めるのが基本
・ステープル:VVFケーブルを留めるU字の釘。管ではなくケーブル用——ここが混同ポイント
・ねじなしボックスコネクタ:ねじなし電線管(E)用。締めると頭がちぎれる止めねじ=適正な締め付けの印

『サドル=管を壁に固定/ステープル=ケーブルを固定』。この取り違えは鑑別の定番ひっかけです。

5. 引込口とつなぎ方の使い分け ― 鑑別の土台

引込口や曲げの部材も、写真で問われます(鑑別の土台)。

エントランスキャップ:垂直の引込口。雨水が入りにくい形
・ターミナルキャップ:水平の引込口にも使える
ノーマルベンド:管を直角に曲げる既製品(埋設・隠ぺい)。写真のような滑らかな90度カーブが目印
・ユニバーサル:露出で直角に曲げる。点検用のふた付き
・コンビネーションカップリング:種類の違う管どうし(金属管と可とう管など)をつなぐ

『垂直=エントランス/曲げの既製品=ノーマルベンド・ユニバーサル』と形で覚えると、写真でも一発です。

ノーマルベンド(令和7年度下期 問16)― 金属管を直角に曲げる既製品
ノーマルベンド(令和7年度下期 問16)― 金属管を直角に曲げる既製品

6. 鑑別ピックアップ:配線材料・コネクタの使い分け

配線図問題の最後でよく出る『紛らわしい材料の見分け』。使う管種・ケーブル種に対応した材料を選びます。

イ=埋込型スイッチボックス:スイッチ・コンセントを壁内に埋め込む際の基礎部材
ロ=ステープルVVFケーブルを木の壁・柱に固定するU字釘。VVF配線では必須
ハ=ねじなしボックスコネクタねじなし電線管(E管)をボックスに接続。VVFケーブル工事ではE管が使われないので出番なし=この問題の正解
ニ=2号コネクタVE管をボックスに接続。屋外地中配線用

『コネクタは対応する管種に合うものを選ぶ』。VVFケーブル工事に金属管用コネクタは使いません。

配線材料4種(令和7年度下期 問50・正解ハ)― VVFケーブル配線で使わないものは?
配線材料4種(令和7年度下期 問50・正解ハ)― VVFケーブル配線で使わないものは?

7. 鑑別ピックアップ:電動機(モーター)接続用コネクタ

電動機(モーター)への配線は振動があるため、2種金属製可とう電線管(F2管/プリカチューブ)を介してボックスに接続するのが標準。そのために使うストレートボックスコネクタがここでは正解です。

イ=ねじなしボックスコネクタねじなし金属電線管(E管)をボックスに接続。可とう管とは別物
ロ=ストレートボックスコネクタ2種金属製可とう電線管(F2管)をボックスに接続。制御盤や端子箱への取付に使用=この問題の正解
ハ=波付硬質ポリエチレン管用ボックスコネクタFEP管用(主に地中埋設用)。機器接続には不適
ニ=合成樹脂可とう電線管用コネクタPF管用。モーター接続には適さない

『モーター接続=F2管+ストレートボックスコネクタ』が現場の鉄則。管の種類と対応するコネクタをペアで暗記します。

ボックスコネクタ4種(令和6年度下期 問50・正解ロ)― 電線管をモーターに接続するものは?
ボックスコネクタ4種(令和6年度下期 問50・正解ロ)― 電線管をモーターに接続するものは?

8. 現場のひとこと

付属品は地味ですが、これを知らないと現場で会話になりません。

「そこロックナットで締めて」「管端ブッシング入れた?」「ここノーマルベンドで振って」——名前と現物が一致していないと指示が通らない世界。

役割で覚えるのがコツ:
・つなぐ(コネクタ・カップリング)
・固定する(ロックナット・サドル)
・曲げる(ノーマルベンド)
・守る(ブッシング)

鑑別(写真で答える)で頻出なのは、現場で必ず手に取る基本部材だから。“何のための部品か”で結びつけると、写真を見た瞬間に名前が出てきます。

POINT

9. ここだけは覚える

・電線の接続はボックスの中で行う
・カップリング=管どうし/コネクタ=管とボックス
・絶縁ブッシング=管端で電線被覆を保護
・エントランスキャップ=垂直引込口の雨water防止

次は確認問題です。

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確認問題で定着させると、グッと身につきます。

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