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教科書

第14章 電線の許容電流

電線に流していい電流の上限=許容電流。覚える数値と、管に何本も収めると減る『電流減少係数』が頻出です。

1. 許容電流とは

電線には『安全に流せる電流の上限』があります。これが許容電流。これを超えると電線が過熱し、被覆が溶けて電気火災の原因になります(第6章ジュールの法則の通り)。

太い電線ほど許容電流は大きい。電線の太さは『直径○mm』または『断面積○mm²』で表されます。

2. 覚える許容電流の数値(暗記必須)

単線(直径表示)の代表値:
1.6mm → 27A
2.0mm → 35A
2.6mm → 48A

より線(断面積表示)の代表値:
・3.5mm² → 37A
・5.5mm² → 49A
・8mm² → 61A

特に 1.6mm=27A、2.0mm=35A、2.6mm=48A は丸暗記。分岐回路の問題でそのまま使います。

3. 電流減少係数(頻出)

電線を電線管などに複数本まとめて収めると、熱がこもって放熱しにくくなります。そのぶん許容電流を減らして使う必要があり、その掛け率が『電流減少係数』です。

同一管内の電線本数による係数:
3本以下 → 0.70
4本 → 0.63
5〜6本 → 0.56

実際に使える許容電流は
許容電流 = 規定値 × 電流減少係数
本数が多いほど厳しくなる、と覚えます。

4. 例題

直径2.0mm(規定許容電流35A)の電線を、同一管内に3本収めた場合の許容電流は?

3本以下 → 電流減少係数 0.70
35 × 0.70 = 24.5A

答え:約24.5A。
『規定値を覚える → 係数を掛ける』の2段階。係数を忘れると過大評価になり危険です。

5. ここでつまずく

ここは“暗記”がカギの単元。つまずきは2つです。

① 規定の許容電流値があやふや
単線の代表値(例:1.6mm→27A、2.0mm→35A、2.6mm→48A)は、語呂でもいいので確実に。ここが不安だと係数計算まで連鎖で外します。

② 電流減少係数の掛け忘れ
3本以下=0.70 / 4本=0.63 / 5〜6本=0.56。管にまとめるほど熱がこもるので係数で下げる。『規定値そのまま』で答えると過大評価=危険な誤り。

解法は必ず『規定値 → ×係数』の2段階。係数は1以下なのに、うっかり1より大きい数字が出たら計算ミスのサインです。

6. 現場のひとこと

許容電流は『その電線に安全に流せる上限』。これを超えると電線自体が発熱し、被覆が傷み、最悪は焼損・火災です。

現場で『細い線で容量の大きい機器をまかなえないか』と聞かれることがありますが、許容電流を超える使い方は絶対NG。ブレーカー(過電流遮断器)の定格も、電線の許容電流とセットで決めます。

また、管にケーブルを詰め込みすぎると減少係数で実力が落ちる——これも現場の配管設計で効く話。数値暗記は“電線を焼かないための安全基準”だと思うと、覚える意味が腹に落ちます。

POINT

7. ここだけは覚える

・許容電流=安全に流せる上限。超えると過熱・火災
・1.6mm=27A/2.0mm=35A/2.6mm=48A(暗記必須)
・複数本を管に収めると電流減少係数で減らす
・3本以下=0.70/4本=0.63/5〜6本=0.56
・実許容電流 = 規定値 × 電流減少係数

次は確認問題です。

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確認問題で定着させると、グッと身につきます。

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