出典:一般財団法人 電気技術者試験センター「電気工事士技能試験(第一種・第二種)欠陥の判断基準」
リングスリーブ関連は JIS C 2806 準拠。原文の表記を尊重しつつ、ビルメンアカデミーで実践のコツを補記しています。
1未完成のもの
- 時間切れ等で、配線図に示された施工が完了していないもの。
💡 候補問題13問を「40分の時間配分」つきで何度も練習。複線図に10分、施工に25分、見直しに5分が目安。
2配置、寸法、接続方法等の相違
- 2-1. 配線・器具の配置が配線図と相違したもの
- 2-2. 寸法(器具にあっては中心からの寸法)が、配線図に示された寸法の50%以下のもの
- 2-3. 電線の種類が配線図と相違したもの
- 2-4. 接続方法が施工条件に相違したもの
💡 寸法は「50%以下で欠陥」=「50%を超えていればOK」。多少短くなっても焦らない。指定150mmなら75mmまでセーフ、ただし余裕を持って8〜9割を目標に。
3誤接続、誤結線のもの
💡 複線図を必ず最初に書く。電源の黒(非接地)と白(接地)の流れを矢印で書き込む癖をつける。
4電線の色別、配線器具の極性が施工条件に相違したもの
- 接地側(白)と非接地側(黒)の取り違え。
- ランプレセプタクル・コンセント等の極性指定(W=接地側、N=非接地側)違反。
💡 ランプレセプタクル=「W側に白」「受金ねじ部側に白」が鉄則。コンセントもW表記の側に白を結線。
5電線の損傷
5-1. ケーブル外装を損傷したもの
- イ. ケーブルを折り曲げたときに絶縁被覆が露出するもの
- ロ. 外装縦われが 20mm以上 のもの
- ハ. VVR、CVVの介在物が抜けたもの
5-2. 絶縁被覆の損傷
- 電線を折り曲げたときに心線が露出するもの
※ただし、リングスリーブの下端から10mm以内の絶縁被覆の傷は欠陥としない
5-3. 心線の損傷
- 心線を折り曲げたときに心線が折れる程度の傷があるもの
5-4. 減線
- より線を減線したもの(素線を抜いて細くするのは欠陥)
💡 ストリッパで強く挟みすぎると心線に傷。少し甘めに削ぎ、最後は手で外装を引き抜く意識で。
6リングスリーブ(E形)による圧着接続部分
6-1. 圧着工具の使用方法(JIS C 2806準拠)
- イ. リングスリーブの選択を誤ったもの
- ロ. 圧着マークが不適正のもの
- ハ. リングスリーブを破損したもの
- ニ. リングスリーブの先端または末端で、圧着マークの一部が欠けたもの
- ホ. 1つのリングスリーブに2つ以上の圧着マークがあるもの
- ヘ. 1箇所の接続に2個以上のリングスリーブを使用したもの
6-2. 心線の端末処理
- イ. リングスリーブを上から目視して、接続する心線の先端が一本でも見えないもの
- ロ. リングスリーブの上端から心線が 5mm以上 露出したもの
- ハ. 絶縁被覆のむき過ぎで、リングスリーブの下端から心線が 10mm以上 露出したもの
- ニ. ケーブル外装のはぎ取り不足で、絶縁被覆が 20mm以下 のもの
- ホ. 絶縁被覆の上から圧着したもの
- ヘ. より線の素線の一部がリングスリーブに挿入されていないもの
💡 リングスリーブ選定の覚え方:1.6×2本=小(○刻印)/1.6×4本=中/その他=大。心線の処理は「先端を揃え→挿入→上から1〜2mm飛び出させて圧着→飛び出し部をペンチで切断」がフロー。
7差込形コネクタによる差込接続部分
- 7-1. コネクタの先端部分を真横から目視して心線が見えないもの
- 7-2. コネクタの下端部分を真横から目視して心線が見えるもの
💡 「先端は見える/下端は見えない」が正解。皮むき長さ=コネクタの本体長さに合わせる。長すぎても短すぎても欠陥。
8器具への結線部分
(1) ねじ締め端子の器具(端子台、配線用遮断器、ランプレセプタクル、露出形コンセント等)
- 8-1. 心線をねじで締め付けていないもの
・単線:電線を引っ張って外れる/より線:作品を持ち上げる程度で外れる/巻き付けで心線がねじで締まってない
- 8-2. より線の素線の一部が端子に挿入されていないもの
- 8-3. 結線部分の絶縁被覆をむき過ぎたもの
・端子台 高圧側:端から心線20mm以上露出/低圧側:5mm以上露出/配線用遮断器・押しボタン等:5mm以上露出/ランプレセプタクル・露出形コンセント:ねじの端から5mm以上露出
- 8-4. 絶縁被覆を締め付けたもの
- 8-5. ランプレセプタクル等で、ケーブルを台座のケーブル引込口を通さずに結線したもの
- 8-6. ランプレセプタクル等で、ケーブル外装が台座の中に入っていないもの
- 8-7. 巻き付け結線の処理が適切でないもの
・心線の巻き付けが不足(3/4周以下)または重ね巻き/心線を左巻き/心線がねじの端から5mm以上はみ出し/カバーが締まらない
(2) ねじなし端子の器具(埋込連用スイッチ、コンセント、パイロットランプ、引掛シーリング等)
- 8-8. 電線を引っ張って外れるもの
- 8-9. 心線が差込口から 2mm以上 露出したもの
※引掛シーリングローゼットの場合は 1mm以上
- 8-10. 引掛シーリングへの結線で、絶縁被覆が台座の下端から 5mm以上 露出したもの
💡 ランプレセプタクルの輪づくり:心線露出20mm弱→輪を作る→右巻きでねじへ→3/4周以上重なるように。ねじ端から心線が出すぎないよう余分はカット。
9金属管工事部分
- 9-1. 構成部品(金属管・ねじなしボックスコネクタ・ボックス・ロックナット・絶縁ブッシング・ねじなし絶縁ブッシング)が正しい位置に使用されていないもの
- 9-2. 構成部品間の接続が適切でないもの
・管を引っ張って外れる/絶縁ブッシングが外れている/管とボックスの接続部分に隙間がある
- 9-3. ねじなし絶縁ブッシングまたはねじなしボックスコネクタの止めねじをねじ切っていないもの
- 9-4. ボンド工事を行っていない/施工条件に相違してボンド線以外の電線で結線したもの
- 9-5. ボンド線のボックスへの取り付けが適切でないもの
- 9-6. ボンド線のねじなしボックスコネクタの接地用端子への取り付けが適切でないもの
💡 候補No.11対策:止めねじを必ずねじ切る(ペンチでねじ頭を回しきって落とす)。「あ、忘れた」が致命傷になる典型ミス。
10合成樹脂製可とう電線管工事部分
- 10-1. 構成部品(合成樹脂製可とう電線管・コネクタ・ボックス・ロックナット)が正しい位置に使用されていないもの
- 10-2. 構成部品間の接続が適切でないもの
・管を引っ張って外れる/管とボックスの接続部分に隙間がある
💡 候補No.12対策:PF管はコネクタにしっかり差し込み、引っ張って抜けないことを確認。隙間ゼロを目視チェック。
11取付枠部分
- 11-1. 取付枠を指定した箇所以外で使用したもの
- 11-2. 取付枠を裏返しにして、配線器具を取り付けたもの
- 11-3. 取付けがゆるく、配線器具を引っ張って外れるもの
- 11-4. 取付枠に配線器具の位置を誤って取り付けたもの
・器具1個の場合:中央以外に取り付け/器具2個の場合:中央に取り付け/器具3個の場合:中央に指定外の器具を取り付け
💡 取付枠は「表」(うす〜く文字や凹凸があるほう)と「裏」を見分ける癖を。3個並びは「中央=指定器具」が鉄則。
12その他
- 12-1. 支給品以外の材料を使用したもの
- 12-2. 不要な工事、余分な工事または用途外の工事を行ったもの
- 12-3. 支給品(押しボタンスイッチ等)の既設配線を変更または取り除いたもの
- 12-4. ゴムブッシングの使用が適切でないもの
・ゴムブッシングを使用していない/ボックスの穴の径とゴムブッシングの大きさが相違
- 12-5. 器具を破損させたもの
※ただし、ランプレセプタクル・引掛シーリング・露出形コンセントの台座の欠けについては欠陥としない
💡 ゴムブッシングは「ボックスの穴の径と一致」が条件。19mmの穴には19mm用、25mmの穴には25mm用を使う。サイズ違いは欠陥。